2021-12-23 ないとめあ キレイゴトの残骸;短編 眠りたくないんだ。「どうして」 ゆめをみるんだ。「どんな」 眠りたくないんだ。 だってあんなの嘘だから。 おまえがおれをすきだなんて。 おれがおまえをすきだなんて。嘘だ。 泣きたくなる。眼が覚めたときの焦燥消失。 だって、 そのぬくもりが未だここにある気がして。 泣きたくなるからさ、 気付きたくなかった。 認めたくなかったのに。 ゆめなのに、 しあわせだ。なんて。 こんなにもしあわせで。こんなにも。 かなしい。