胸の奥で花が揺らめく。
―――【 】が尋ねる。心底不思議そうにぼくに問う。
胸の奥で花が震える。
ああ、こんなにもぼくの躰には花がみっしりと根を張っているのに。
ああ、こんなにもぼくの心は果てしなく空虚なんだ。
花たちはほろほろと花弁を散らす。それは涙のようにはらりはらりと足許に零れる。
―――【 】が尋ねる。心底不思議そうにぼくを眺める。
もう、いいんだ。もう、終わらせたんだ。なのに、
――――――――――――なのに、―――――――――――――――どうして?
〈暗転〉