壱色ノ匣:ヒトイロノハコ

モノガタリ綴り

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

廃楽園

うそつきだ。 世界は終わらなかった。 いつだってそうだ。 あいつを抱きしめて。 くちづける。なんどもなんども。 もういいじゃん。だれもなんにもいわないよ。 だからこうしてつながったままほらもうじきおわるんだってさ。せかいは、 おわるんだよ。 いま…

純心

―――あんなぁ、 おおきな液晶画面から眼を離さないまま。ひとりごとの様に彼は話す。 ―――おれ、おかしいんよ。 手はキーボードを叩いている。 床に胡座をかいて座り膝の上に置いたキーボード。使い難そうに思うけれどそれがいつもの彼のスタイル。いつもと変…

心恋のこと

意味>>心恋(うらごい)> (「うら」は「こころ」の意) 心に恋しく思うさまである。また、何となく恋しく思うさまである。 ※コトバンクより それはそれとして← このシリーズ?に出てくる方言は 似非関西弁です。 使用方法が間違っている表現が多々あると思…

孤独な魚はなにをねがう、

曖昧な記憶。 なんだっけ、 時折、 不意に浮かび上がる画像。 残像。 なんやろぉな、 この、 キオク。 ・・・・・・記憶? ***** 綺麗な、 真っ白な、 鏡? やわらかな、きおく。 桜が、散る。 なんやったっけ、『狂い咲き』 そう、云ったんは。誰れやった? …